2017年09月

その1その2はこちら)

業績の急降下に伴い、スタッフの意識改革に向けて営業活動を見える化し、個々が営業プロセスを意識する仕組みをつくった。部内の報告シートも統一して、マネージャーが見るべき情報も合わせた。

もうひとつ感じていたのは、その1でも書いたが、
「スタッフは、自分の売上は把握するが、全体の売上状況はわかりにくく、無関心になりがち(こちらとしては全体の状況、やばさを共有している「つもり」)。チーム間で情報が共有されにくくなっていた」という点。

自身の経験や、スタッフを見てきて思うのは、営業は得てしてワンマンで周りに対して無関心になりがちということ。営業個人の成績は、良くも悪くもはっきりと分かる。そのためマネジメントの仕方によっては、自分の数字には関心を持つが、周りが何をしているかにはあまり関心を持てないことがありうる。

いっぽうで今の市場環境では個人プレーではうまくいかない、ということも数年前から分かっていた。なのでスタッフにも全体の売上も意識するように、評価制度もじょじょに変えていたが、もともとのマネジメントスタイルもあり、チーム全体で協力するといった意識を醸成できなかった。こちらからは、全体の売上状況や会社の動きを共有しているつもりだったが、社歴の浅いスタッフにとっては関心を持ちにくかったのだと思う。

で、全体の売上を「分かりやすく」見えるようにして、全体売上と不足分を見える化した。これにより、(人にもよるが)個々では予算達成していても、「まだ足りていないから」と言って、追加提案をしてくれるスタッフも出てきた。そういうアクションや成果をきちんと評価すれば良い。

そして組織をシンプルに1チームにした。もともとはマネージャー育成や、小さなチームで効率化していく、という狙いのもとにチーム制にしていたが、チーム間のコミュニケーションがうまく取れないなどの弊害も出てきたため、風通しを良くするべくチームをなくした。

部内で情報をオープンにすることも心がけた。オープンにすると、当然良くない情報もスタッフに入りやすくなるが、スタッフがいろいろな状況を把握できて、コミュニケーションしやすい環境を作っておくと、勝手に改善策を出してくれる。今の時代、階層別組織は難しいと言われるのはこういうことなのだろう。情報共有ツールをテスト的に取り入れて、企画つくりやサービス改善やらの簡単なディスカッションをオンライン上でも行えるようにした。

あとおそらく最も効果が高かったのは、スローガン「超変革」を掲げたこともあり、私自身が変わろうとして、スタッフの話を積極的に聞くようにしたことと思っている。周囲から「認められている」(単に褒めるのとは違う)と感じると、その組織に貢献しようとして、組織全体のことを考えてくれる(ようになった気がする)。

まとめると、1.全体の売上や会社の状況を分かりやすく提示して、2.コミュニケーションを円滑にし、3.発言しやすい環境やツールを整備する、といったことではないか。まだV字回復して1年、組織内の文化として根付かせるのはこれからです。

前回の続きです。

2016年上期、売上の前年割れが続くなか、マネージャーやスタッフ間の対策が実行されなかったりしていました。個々の危機感にも差がありました。何か早急に手をうつ必要があるが、既存の顧客群が厳しい状況しか出てこない。新サービスや新しい市場開拓が必要と思いつつ、そこの精査は時間がかかりそうでアクションが描けない、そんな状況が続いてました。

しかしながら考え抜くと、人は答えにたどり着くものです。Googleという便利なツールもあります。まずは売上の構成要素を考え、数字上でどのくらいの改善が必要かを考えます。売上構成要素は、接触数、受注率、リピート数、案件単価、といった部分がメインでしょうか。

売上+10%を営業力だけで上げる、というのは成熟産業にはなかなか厳しい。商材も難しいものが多く、教育に時間もかかる。増員してもすぐには売れるようにはならない。しかしながら接触数、受注率、リピート数、案件単価を3%ずつ改善することで、1.12とほぼ1割以上のアップになります。

調べてみると、いくつかの数値が以前よりも下降傾向があったため、この状況をスタッフに説明しました。特に案件金額3%アップは、3%値引きに応じないだけなので、スタッフの意識付けですぐに改善できそうです。受注率も10%改善はなかなか難しそうですが、3%改善であれば、提案先の取捨選択により進められます。

これらと合わせて接触数やリピート率をスタッフに意識してもらうために、部会の報告シートを変更した。この変更も、マネジメントとして知りたい項目、活用する項目を精査して、極力スタッフの手間が増えないことを意識した。

スタッフの報告内容を変更して、スタッフ個々が自分の営業プロセスを意識して考えざるを得ない仕組みをつくった。スタッフの意識付けと見える化は完了。次は部全体で見る数字、状況をどのように共有して、組織全体の目標を合わせるか、これも並行して進めたが、続きはまた次回。

ちょうど1年前から営業組織の改革を行った。周りの人間が改革と捉えていたかわからないが、私の中では改革と考えている。年度スローガンを「超変革」にしていたこともあり、それを実践している。

どのような状況に対して、何を行ったのか、自分自身の振り返りも兼ねて、何回かに分けて書いていこうと思います。

数年前から、業績が厳しくなりそう感じはあった。ハードマネジメントやラッキーな案件により、なんとか業績アップを続けていたが、それらが崩れたのが2016年度上期。人の入れ替わりも関係した。

その時の営業部全体とマネジメントの状況が以下。

・前年割れの月が続くも緊張感は低い。人の入れ替わりもあり、スタッフの意識レベルがばらばらだったことも関係した。さらに全体の提案数も少ないが、そのために何をすべきかを組織全体として考えられないように感じた。
・会社として注力顧客を絞る、提案内容を絞る、などをスタッフに伝えても、その意図を理解できず、アクションが取れない。

などなど。こう書くと、良く今まで機能していたなと思う。もちろん個々への営業プロセス上の指導や対策の指示はしていた。ただ、全体の意識というか文化としては作れていなかった。2016年度に苦戦していたなかで、いろいろな改善を試みるも状況は変わらなかった。

で、当時、毎日のように従来のマネジメントを振り返って感じたことが以下。苦戦の要因は、そもそもの商品力やサービス力や顧客満足度がどうなのか、といった点も大きく関係します。ただ、まずは手を付けやすい、コントロールしやすい部分にフォーカスしました。

1. スタッフ間で案件相談して対策をたてていくような、自発的に動ける仕組みや文化が少ない(従来のハードマネジメントの遺産と思われる)
2. スタッフに対して案件をどうクロージングするかのアドバイスが中心になっていた。全体としての大まかかつ分かりやすい方針が抜けていた(こちらは、方針やビジョンを説明しているつもりだった)
3. 会社で作っていた営業管理シートがあったが、その他に各自が別フォーマットで管理したりしていて、同じ情報を見ていない(こちらは統一しているつもりだが、別の情報を見ていることもあった)
4. スタッフは、自分の売上は把握するが、全体の売上状況は(分かりやすく提示できていなかったため)関心を持ちにくかった(こちらは全体の状況および危機意識を共有しているつもり)。結果として、一部では全体の売上を意識するものの、全体的にはわかりにくかった。

ここに書いてあることって、そこそこ安定した会社や、企業文化が作れていない会社とかだと意外と多くあるのではないか。本質を考えず、前任者のやり方を繰り返すので。

ちょうど1年前の今頃、このような状況だったが、「超変革」のもと、現状を疑うところから始めた。営業としてやるべきこと、手を付けやすい、コントロールしやすい部分から改革を始め、2016年度下期は、見事にV字回復できました。続きは次回以降で。

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