カテゴリ: BtoBマーケティング

BtoBマーケティングネタ。今年度の案件で外部の営業コンサル会社(リーディングパートナー)と協力して、獲得リードの質を高めるために、テレコールを実施してみた。わかったことをまとめてみる。

実施案件は5案件であり、あくまでその中での傾向。クライアント名ではなく、事務局名でコール。コールタイミングは、毎週の獲得リードに対して翌週にコール、という感じで、1週間以内には最初のアプローチをした。

・リードに対する全体的な有効通話率(本人と会話ができた割合)は、5割前後。一般的なコールドコールで実施する場合3割くらいらしく、なので、ダウンロードリードだからか事務局名からだからかやや数字は高まった。いずれにせよ、獲得リードに対して、いきなりクライアントがコールする前にワンクッションを作った方が良いのだろうと思う。

・本人に到達できないリード(いつも外出、離席中など)が3割くらい。居留守をつかっているのだろうと想定される。ここのエンゲージメントをどうやって高めるか。テクノロジーの活用か。その他がすでに退職や繋がらない電話番号が記載。オンラインリードにつきまとう課題。

・コンテンツのターゲットにもよるが、全体的な傾向としては、情報システム部門よりも、購買や研究開発や総務人事系の部門の方が、コールに対して丁寧に回答してくれている。おそらくIT部門や経営企画とかと違い、日頃はそこまで情報収集をしていないせいかもしれない。

・コールへの回答で多いのが、「読んだがあまり覚えていない」「資料が期待していたものと違う」。おそらくは、「ダウンロードしてチラッと見たが、内容理解が少し面倒そうだからあとで」という感じではないか。一方で、わかりやすい事例をまとめたコンテンツの場合は、この回答が減っている。当たり前だが、有効リードを増やす(リードのエンゲージメントを高める)ためには、ユーザが欲しい内容を分かりやすく提示する必要がある。

・矛盾するようだが、BtoBマーケティングにける単独事例でもダウンロードは増えるが、コールでは「内容をあまり覚えていない」という人が増えていた。コンテンツを少し読んで自社と違う内容だと、ほぼ読まないのかも知れない。事例に限らずだが。事例はそれ自体が有効なコンテンツと思い込んでいたが、その事例をユーザ自身が自分ごと化するための+αコンテンツが必要なのだと思う。

・コールに繋げるためのダウンロード前のアンケートの設問設計は工夫のしがいがある。いわゆるBANT(導入予定時期、あなたの役割)をストレートに聞いても、時期未定や導入関与しないの回答が大半。相手の課題を聞く設問にすることで、こちらが欲しい情報を得られやすくなる。この内容でリードの取捨選択ができる。

もう少し全体を俯瞰するといろいろと見えてくる気もします。感じたこととしては、やはりコンテンツをユーザニーズに近い内容にすることが、BtoBマーケティングにおいてはすごく大事ということ。またリーディングパートナーの方いわく、好反応のユーザが多かったとのこと。事務局名でコールして、コールの属人性を排除して、アポイントとか売り込む前に相手の状況ヒアリングに徹した結果か。リード獲得後にそのリードとのリレーションを高める施策こそが必要かも知れない。

最近、BtoBマーケティングの文献を読んで感じたこと。我々も自社や顧客の販売について考えさせられてむちゃくちゃ奥深い。組織の多様化が進むと、従来にはない職種や肩書を持つ人がいたりして、ターゲットを絞りにくくなり、今一度、ABMやコンテンツマーケティングと合わせて、顧客がどのように購買するかを考えたい。

MARTECH todayの以下にも、スタートアップやテック企業では業界の動きも関係していろいろな職種が増えているとある。従来の職種ターゲティングは変わっていくのかもしれない。
Call to B2B marketers: Job titles matter more than you think

・そもそも、自社の商材がどのような購買プロセスを経るかを理解する。
→これは自社のサービスの提案時もそうだし、我々のクライアントの先の顧客のことももっと知る必要があるのかもしれない。

・企業内で購買に関与する人々が「購買センター」(というらしい)。その中には課題を見つけて社内提案する人、利用ユーザ、意思決定者、稟議承認者、運用担当者、購買担当者など様々な部門、階層が関係する。
→ABM を考える場合、単に職種、役職での切り方ではないのかもしれない。新興企業は新しい肩書も存在したりして、職種カットとは違うリーチの仕方が必要になるかも。

・意思決定者や利用ユーザはブランド重視、インフルエンサーや運用者は耐久性や価格を重視。それぞれが必要とするコンテンツは異なる。
→おそらくコンテンツはシンプルかつ必要なことが入ることが求められる気がする。

・BtoB企業の営業マンは顧客接点となる。そのため自社のブランドや理念を体現する必要がある。営業担当者の態度がブランドイメージに繋がることを全体で理解して、育成していくことが大切。また営業力を強化するだけでは継続的な成長は難しい。自社のサービス、提供していく情報、サポート体制などの顧客接点の全体で強化を図っていく。
→自分たちのビジョンを作ったら、そこに向けて営業スタイルを変えていく、という一貫性が大切なのだと思った。強く反省・・

・顧客のスイッチング障壁をどうやって高くするか。営業担当者との間で強い信頼関係が結ばれるとそれ自体がスイッチング障壁になるが、それ以外をどうやってつくるか。また信頼関係をつくるためには自社の価値観をしっかりと伝えること。顧客に対する積極的な情報提供も大切。
→ほんこれ。広告はスイッチングコストが低い。顧客に提供すべき情報を組織的に整備して、きちんと説明できるようにナレッジ共有していくこと。こんなことに気づかなくてまた反省・・

勉強がてら久々に海外コンテンツを読んだ。ABMに関するもの。
(MARTECH today なんてサイトがあったんですね・・)

The next wave of ABM: A blended approach

ここで書いてあるのが、ターゲット企業を3段階に分けて、それぞれで営業方法を変えましょう、といういこと。

One to One
もっとも重要な顧客群には、アカウントが1:1で深く対応。長期プログラムによる関係構築、カスタムメニュー、オンライン&オフラインで対応していく。

One to Few
同じ課題や業界、15くらいをグルーピングしてターゲットとする。マーケターはカスタマイズコンテンツやイベントをそれぞれに展開する。例えば、One to One でマクドナルド対応、Ont to Few でトップ10のファーストフード企業を対応、とのこと。

One to Many
規模が大きく数百のアカウントを対応。テクノロジーが重要な役割を占める。新規獲得に繋がる。

以下、個人的な見解。ABMってBtoBマーケティング的には新しいかもしれないが、法人営業的にはターゲットを絞って営業していく、ということでしごく当たり前の発想。営業はターゲットが超重要で、昔読んだ何かで、イチローがなぜ高給取りになれたか?の答えは、あらゆるスポーツの中で野球を選んだから、というものがあった。あのイチローでもバレーボールを選んでいたら、何十億も稼げないよね、という話。

ただ営業の場合は、注力顧客以外のフォローの仕方が属人的になるため、そこのカバレッジが必要になってくる。それがBtoBマーケティング+インサイドセールスなわけですが、この記事の場合、テクノロジーが重要な役割を占める、としているところが今のタイミングだからかすごく納得

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