BtoBマーケティング

少し前に知った「セールスイネーブルメント」をアウトプット兼ねて実践してみた。

ルートセールスではない法人営業の場合、見込み顧客に対して継続的にリレーションを構築することが大切です。ただ営業経験が少ないスタッフの場合、バックボーンも理解力も異なります。年齢が若いと知識が少ないため、クライアントに継続して会うことを難しく感じるようです。若いだけで顧客から軽く見られがちだったりもします。といった課題を感じて、弊社の営業の標準的な流れを整理しました。

(余談だが、小規模企業とかで社長や幹部が自ら営業をしている場合、当然、経験も知識も豊富なので、継続したリレーションをつくりやすい。若い女性営業も、最低限の知識やビジネスマナーは必要だろうが、男性担当者に対する継続営業はしやすい。。)

で、弊社の営業の流れに合わせてプロットしたのが、顧客の心理状況と営業ツール。顧客心理は、まあ空想でしかないわけですが、自分が営業を受ける場合とか、同行した際の顧客の対応とかを想像して、顧客はこんな風に考えているぞと、営業未経験がイメージしやすくするためです。初回訪問時やヒアリング時や提案時とか、プロセスごとの心理状況をまとめました。

営業ツールについては、社内にいろいろとある営業資料や実績資料や提案書をどの場面で使うかを、やはりプロセスごとにプロットしました。OJTやロープレ時の説明の場合、継続営業のときにどの段階で何を使うか、本来はスタッフが考えてやれると良いのでしょうが、やはり向き不向きもあるので、整理して、マニュアル化しようという試みです。

あとはマネジメントの反省も。若いスタッフに対して「まずは信頼構築だから、売り込まないで、相手の課題を聞いて宿題をもらおう」と話すと、ニッチな市場への訴求みたいな、どうやっても解決が難しい宿題をもらってくることがたびたびありました。予算規模が大きいクライアントであれば営業のしがいもあるのですが、そうではないクライアントだと、弊社でやると結構な金額になってしまったりして、そこで次の訪問がしにくくなってしまい、本末転倒になるという。。
なので、各プロセスで使うツールを一覧化しておくことで次回アポイントを取りやすくする、結果として継続訪問をしやすくしよう、と考えてみました。

で、各ステップには、次フェーズに進むために必要なアクションも記載しました。顧客心理を変えて、こういう要望を貰えると次のステップに進んだ、ということを、営業スタッフがイメージできるためです。それにより各ステージで「何を聞くか」「どのような話をすべきか」も整理されます。逆に必要なアクションがふめない場合は、次のステップに進めないと考えます。つまずく部分が多い場合は、そのプロセスにフォーカスしたロープレをするなどして、改善も図れます。

本来のセールスイネーブルメントでは、この各ステップを数値化して、KPIとして見ていくらしいです。今回はそこまではできていません。まずは、訪問~クロージングまでの流れ、各プロセスの顧客心理、使用する営業ツールをまとめて一覧化しました。新人の営業スタッフは、弊社の営業を格段にイメージしやすくなったようで、マネジメントとしても今後の育成がしやすくなりそうです。

セールスイネーブルメント(Sales Enablement)という言葉が出てきたらしい。

以下のページがわかりやすかったです。
セールスイネーブルメントとは?|営業マネージャー必見!

ざっと読むと、営業の流れや顧客状況に沿って、どのようなツールでどういった話をして、数字以外の個々のプロセスに焦点をあてて、トレーニングしたりやツール作りをしていくような、そんな感じのようです。

なんとなく思ったのは、営業キャリアの最終型なのかなぁと。
いわゆる営業部長の業務って、売上管理や他部門折衝や採用と教育とか、そんなイメージを昔は持っていました。しかしながら法人営業が複雑化・高度化して、顧客も営業に会わなくても商品選定を進められるようになって、ある程度の選定が進んでから営業の話を聞く、そんな時代になったため、営業全体の流れを整理・見える化して、育成する仕組みつくりが求められている、それこそがこのセールスイネーブルメントなのだと思います。

この流れを補完するのが、MAやSFAのようなツールだと思いますが、書いていて思いましたが、営業プロセスを整理して、標準化していくので、SFA との親和性が特に高いのかも。このステップで止まっている案件が多いAというスタッフに対しては、営業時のスクリプトと使うツールを見直そうとか。

聞いている話だと、営業スキルは日本が進んでいて、マーケティングは海外が進んでいるとかで、マーケティング観点で営業手順を考えることがセールスイネーブルメントなのかなと。そう考えると海外でできたことがわかる気がします。

海外 Martech today の記事、B2B marketing tips for an effective account-based marketing (ABM) strategy から。

本記事では、海外のBtoB企業の70%が、ABM の専任スタッフをおいていて、前年から20%増加、とあります(2017年はさらに進んでいるだろうし、日本もじょじょに進んでいくだろうなと。実際、企業名ターゲティングの依頼は増えていますし)
記事の中では、ABM を効果的にするための tips がまとめられてます。

1.営業とマーケティングがゴールを共有
部門間のリソースを共有して、統一された戦略に対し実行していく。聞いた話で、セールスフォースは、営業とマーケが売上という同じ指標で動くと聞いたことがある。

2.リストのセグメンテーションとコンテンツの整理
業界、企業規模、役職、組織への価値、などのセグメンテーションリストに対して、最適なコンテンツを提供する。セグメンテーション方法はリストの数によるとある。そう考えるとすでに沢山のリストを持っている一部の大企業以外は、ABM を導入しても、通常のリードジェネレーションも行う必要がある。

3.パーソナライズドコンテンツ
ターゲットセグメントごとにコンテンツを用意する。コンテンツメッセージは、全体的な課題解決のもの、個人や部門の課題解決のものを組み合わせる。コンテンツは、一貫性を持たせてブランドや信頼性をつくる。

4.テクノロジーとデータの活用
製品やサービスが増えているため、適切なものを選択できるように、すでに使っている人の話を聞きましょう、とのこと。

少し前まで営業とマーケティングってあまり仲良くないと聞いていたが、最近はどうなんでしょうね。前のエントリーでも書いたが、企業ターゲティングって法人営業では当たり前の話であり、担当顧客の情報を囲い込むのも営業なので、ABM とかリード活用って、営業主導で進めるのが上手く機能するのだと思います。

BtoBマーケティングネタ。今年度の案件で外部の営業コンサル会社(リーディングパートナー)と協力して、獲得リードの質を高めるために、テレコールを実施してみた。わかったことをまとめてみる。

実施案件は5案件であり、あくまでその中での傾向。クライアント名ではなく、事務局名でコール。コールタイミングは、毎週の獲得リードに対して翌週にコール、という感じで、1週間以内には最初のアプローチをした。

・リードに対する全体的な有効通話率(本人と会話ができた割合)は、5割前後。一般的なコールドコールで実施する場合3割くらいらしく、なので、ダウンロードリードだからか事務局名からだからかやや数字は高まった。いずれにせよ、獲得リードに対して、いきなりクライアントがコールする前にワンクッションを作った方が良いのだろうと思う。

・本人に到達できないリード(いつも外出、離席中など)が3割くらい。居留守をつかっているのだろうと想定される。ここのエンゲージメントをどうやって高めるか。テクノロジーの活用か。その他がすでに退職や繋がらない電話番号が記載。オンラインリードにつきまとう課題。

・コンテンツのターゲットにもよるが、全体的な傾向としては、情報システム部門よりも、購買や研究開発や総務人事系の部門の方が、コールに対して丁寧に回答してくれている。おそらくIT部門や経営企画とかと違い、日頃はそこまで情報収集をしていないせいかもしれない。

・コールへの回答で多いのが、「読んだがあまり覚えていない」「資料が期待していたものと違う」。おそらくは、「ダウンロードしてチラッと見たが、内容理解が少し面倒そうだからあとで」という感じではないか。一方で、わかりやすい事例をまとめたコンテンツの場合は、この回答が減っている。当たり前だが、有効リードを増やす(リードのエンゲージメントを高める)ためには、ユーザが欲しい内容を分かりやすく提示する必要がある。

・矛盾するようだが、BtoBの単独事例コンテンツの場合はダウンロードは増えるが、コールでは「内容をあまり覚えていない」という人が増えた。コンテンツを少し読んで自社と違う内容だと、ほぼ読まないのかも知れない。事例に限らずだが。事例はそれ自体が有効なコンテンツと思い込んでいたが、その事例をユーザ自身が自分ごと化するための+αコンテンツが必要なのだと思う。

・コールに繋げるためのダウンロード前のアンケートの設問設計は工夫のしがいがある。いわゆるBANT(導入予定時期、あなたの役割)をストレートに聞いても、時期未定や導入関与しないの回答が大半。相手の課題を聞く設問にすることで、こちらが欲しい情報を得られやすくなる。この内容でリードの取捨選択ができる。

もう少し全体を俯瞰するといろいろと見えてくる気もします。感じたこととしては、やはりコンテンツをユーザニーズに近い内容にすることが、BtoBマーケティングにおいてはすごく大事ということ。またリーディングパートナーの方いわく、好反応のユーザが多かったとのこと。事務局名でコールして、コールの属人性を排除して、アポイントとか売り込む前に相手の状況ヒアリングに徹した結果か。リード獲得後にそのリードとのリレーションを高める施策こそが必要かも知れない。

最近、BtoBマーケティングの文献を読んで感じたこと。我々も自社や顧客の販売について考えさせられてむちゃくちゃ奥深い。組織の多様化が進むと、従来にはない職種や肩書を持つ人がいたりして、ターゲットを絞りにくくなり、今一度、ABMやコンテンツマーケティングと合わせて、顧客がどのように購買するかを考えたい。

MARTECH todayの以下にも、スタートアップやテック企業では業界の動きも関係していろいろな職種が増えているとある。従来の職種ターゲティングは変わっていくのかもしれない。
Call to B2B marketers: Job titles matter more than you think

・そもそも、自社の商材がどのような購買プロセスを経るかを理解する。
→これは自社のサービスの提案時もそうだし、我々のクライアントの先の顧客のことももっと知る必要があるのかもしれない。

・企業内で購買に関与する人々が「購買センター」(というらしい)。その中には課題を見つけて社内提案する人、利用ユーザ、意思決定者、稟議承認者、運用担当者、購買担当者など様々な部門、階層が関係する。
→ABM を考える場合、単に職種、役職での切り方ではないのかもしれない。新興企業は新しい肩書も存在したりして、職種カットとは違うリーチの仕方が必要になるかも。

・意思決定者や利用ユーザはブランド重視、インフルエンサーや運用者は耐久性や価格を重視。それぞれが必要とするコンテンツは異なる。
→おそらくコンテンツはシンプルかつ必要なことが入ることが求められる気がする。

・BtoB企業の営業マンは顧客接点となる。そのため自社のブランドや理念を体現する必要がある。営業担当者の態度がブランドイメージに繋がることを全体で理解して、育成していくことが大切。また営業力を強化するだけでは継続的な成長は難しい。自社のサービス、提供していく情報、サポート体制などの顧客接点の全体で強化を図っていく。
→自分たちのビジョンを作ったら、そこに向けて営業スタイルを変えていく、という一貫性が大切なのだと思った。強く反省・・

・顧客のスイッチング障壁をどうやって高くするか。営業担当者との間で強い信頼関係が結ばれるとそれ自体がスイッチング障壁になるが、それ以外をどうやってつくるか。また信頼関係をつくるためには自社の価値観をしっかりと伝えること。顧客に対する積極的な情報提供も大切。
→ほんこれ。広告はスイッチングコストが低い。顧客に提供すべき情報を組織的に整備して、きちんと説明できるようにナレッジ共有していくこと。こんなことに気づかなくてまた反省・・

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