OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)に関するセミナーがあり、スタッフに参加してもらった。OJTといっても人によってイメージがばらばらで、教える側も教えられる側も戸惑うことが多い。セミナー内容について聞いて、なるほどと感じたこと、その後の実践したことを少しまとめてみます。

・業務を教える際には、「目的や全体像を伝える」「具体的な言葉に言語化する」「理解しているかを確認する」ことが大切。これについては「理解しているか」の確認は抜けがちか。相手の性格によっても、理解していないことをこちらに聞ける人と聞けない人といるので、相手に合わせて確認できると良いかも。

・「具体的な言葉に言語化する」については、平易な言葉への置き換え、なぜ成果が出ているかの説明をするように。新人から、自分が上達しているかを感じられないと聞いたこともあったが、なぜ成果が出ているかを説明できなかったからであろう。特に営業の場合、説明しにくい非言語的な領域の話が多く、だからこそ具体的に言語化することが大切か。言語化は、メタ認知、論理的思考、要素分解、語彙、がポイント

・OJT役の適切な人選が大切。役職や営業ができるとか、業務に詳しい、というだけでなく言語化した説明ができる人。で、そう考えると仕事ができて言語化がうまいという人はなかなかいない。よって指導者役には、業務スキルが劣っても、言語化力や対話力が高い人が望ましい。

・指導者側の意識を合わせる。業務に詳しい人間の場合、知識の詰め込みだけになり、コミュニケーションがないがしろになったり、自信を失わせたり、結果としてうまくいかないことがある。なるほど、指導者側が、業界に詳しくて、面倒見も良かったのに、断片的な知識で詰め込み中心になってしまうことが過去にあった。まず指導者側との間で、何から説明するかなどの共通認識を持たないと。

・指導者側の対話力のためには、業務の理解と知識、相手の理解度の把握(何を重視しているか、どのように理解しているか)、コミュニケーション(アクティブリスニング、コーチング)が大切

・指導を受ける新人には、1.適切な業務のアサイン、2.業務の目的の説明、3.実行時の適切な支援、4.振り返り、ができるように。特に振り返りは大切で、業務完了後に詳細に言語化させて、振り返りを習慣化してもらいたい。また新人の場合は、「数カ月後や1年後の具体的なゴール設定」をして、いつまでに、どうなってほしいか、将来的な人物像をイメージさせる、とのこと

ということで、一口にOJTは、見て覚えるだけでなく、非常に奥が深いのだなぁと。