集計行だけピックアップした表がほしいと言われて、一番上から順番に集計行だけをコピー＆貼り付けしてるんです。
何かいい方法ありませんか？
それなら可視セルで指定してからコピペすれば一発で解決ニャー！
見えているセルだけがほしいとき
例えばこんな表があります。
集計行だけにソート（左の「２」を選択）したらこうなります。
さらにB列を非表示にして、表をこの状態（見えているセル）で別シートに作りたい場合、あなただったらどうしますか？
可視セルは見えているセルだけをピックアップ
エクセルには見えている集計行や表示されてるセルだけを選択できる機能があります。
これが「可視セル」の選択です。
基本操作は、選択したいセルを範囲指定してから、
「ホーム」タブ→「編集」→「検索と選択」→「条件を選択してジャンプ」、
次のウインドウで→「可視セル」を選択です。
この状態でコピーを選べば、見えていたセルの内容がそのままコピーできます。
用途に応じて、そのまますべて貼り付け、値貼り付け、数式貼り付け等を選んでください。
慣れてきたらショートカットキーで操作
ちなみに、普段僕は可視セルを選びたいときは、ショートカット「Ctrl ＋ G」を使います。
これで「ジャンプ」ウインドウが開くので、「セル選択（Alt ＋ S）」→「可視セル」。
この流れならキーボードだけで操作できるので便利です。
この可視セルを使いこなせれば、小計を挿入したあとの集計行や表示セル（非表示となっていないセル）だけを抜き出すことができます。
極意その１ 小計を挿入した後に集計行だけをコピペ
こんなことできればいいな。と思ってた人は多いはず！
小計を挿入した後に集計行だけコピペする方法があります。
1回だけの小計ならやり直した方がいいかもしれませんが、何層にも小計を重ねた表はやり直すのはちょっと面倒ですよね。
特にあと1か所（１列）だけ集計を追加したいときなどは、こっちの方法が便利です。
ここでは、「可視セル」＋ショトカットキー「Ctrl」＋「R」を使います。
小計をやり直さなくてもいいし。非表示セルに対して影響が無いので便利です。
「Ctrl」+「R」で右方向にコピペ
「Ctrl」＋「R」は一番左のセル（列）のデータを右方向へ選択範囲分コピペできるショートカットです。
可視セルと組み合わせることで小計行だけをコピペできるので覚えておくと便利。
「Ctrl」＋「R」は、ペーストの種類（値とか数式とか）は選べないので注意！
例えば、このような表。D列に得点２を追加しました。ここはまだ集計されていません。
「可視セル」と「Ctrl」＋「R」を使って集計行をコピーします。
集計行だけ（左の「２」を選択）にして、コピペする範囲を選びます。（図はC7：D20を選択）
「可視セル」選択状態。
ここで「Ctrl」＋「R」を押すと・・・
D列にC列の集計がコピペされました。
もちろん、非表示だった明細データは壊れていません。
極意その２ 集計表がコピペだけでつくれる
小計の集計行さえあれば、個々の明細は不要なケースは多いです。
集計表を一から作らなくても、可視セルをコピペするだけで完成してしまいます。
さきほどの表も「可視セル」選択とコピペで、簡単に新しいシートに集計だけの表をつくれました。
極意その３ 項目をピックアップ
また、集計された項目だけを抜き出せば、その列に含まれている項目をすべてピックアップすることができます。
例えば上の表は「A」「B」「C」３つのチームで構成されていることが分かります。
どんな項目があるのかが分かると、その名称をキーにしていろいろな角度からの集計が可能になります。
例えば、「データの個数」、得点の「平均」、「最大値」、「最小値」をそれぞれ別表として作っておくこともできますね。
非表示セルも含まれてしまうとき
見えてるか見えていないかで言えば同じような状態ですが、次の３つは若干意味が異なります。
- 小計の集計行のみ表示
- 行列の表示・非表示
- オートフィルタの選択状態
これらの違いは、コピペしたときにその範囲内にある情報をそのまま持っているのか、あるいは見えている部分だけ抜き出しているのか、という差があります。
オートフィルタで対象を絞り込んだ状態は、可視セル選択と同じように見えている部分だけを扱います。
しかし反対に、小計を挿入したあとの集計行だけの表示や、行列の非表示を選択したとしても、選択範囲内にデータを保持したまま丸抱えしているので、コピペすると見えていないセルも貼り付けてしまいます。
言い換えると、特定のセルが選択されていない状態です。
ここが分かると、どんなときに可視セル選択を使うべきかも判断できるようになります。
行・列選択に便利なショートカット
列選択 Ctrl＋「スペースキ－」
行選択 Shift＋「スペースキ－」
別の投稿に詳しく記載していますが、この２つは使用頻度が高いショートカットです。
エクセル操作に慣れてくると、徐々にマウスから手が離れていきますが、さらなるスピードアップに貢献してくれるものがこちらのショートカットです。
特に下書き、メモ的な使い方をする際は、最初からイメージがあって積み上げていくというよりも、
どちらかというと、作りながら必要な行列を追加または削除していくことが多いのでこれが重宝します。
ぜひこちらも覚えておくことをオススメします。
