
時間と分の間に「:(コロン)」を入れれば時間表記になるけど、
常に時間を入れるフォーマットはいちいち入れるのは面倒くさいです~


エクセルにおける時間の考えかたが分かれば、
数値の変換と書式設定で簡単に入力できる方法があるニャ~
時刻の書式から数値を取り出すには24を掛ければいい
エクセルの1は、「時刻」の書式では1日=24時間を表します。
つまり、時刻から数値を取り出すには24を掛ければいいということです。
ここでいう「数値」とは、普段私たちが使い慣れている10進法の数値とします。(以下同じ意味で)
逆に、数値を1/24して書式を「時刻」にすれば時刻表示になるということ。

例)”8:00”に24を掛けると”8.00”の数値になりました。これが時刻の数値です。
時刻を数値に変換すれば入力は簡単!でも細かい分単位まではわかりずらい
時刻から数値への変換は24を掛けます。逆に数値から時刻への変換は24で割ればOKです。
時刻と数値の関係は、15分刻みで考えると数値は分かりやすいでしょう。

- 8時00分 ・・・8.00
- 8時15分 ・・・8.25
- 8時30分 ・・・8.50
- 8時45分 ・・・8.75
15分は1時間の4分の1なので25パーセント、つまり0.25。
この法則が分かればテンキーだけで時刻が入力できそうです。
それでもテンキー入力が可能なのはせいぜい15分単位まででしょう。
それ以上細かくなると、小数点以下のケタ数も多くなるので覚えてられません。
時間を4ケタで入力すると簡単
さらに直感的に入力するなら、時刻をそのまま4ケタまでの数字を入力して
書式設定で時間に見えるように表示を変えるというやり方があります。

A列に入力した数字は時刻ではなく単なる数字の羅列910と1825です。
このA列を参照してるのがB列ですが、セルの書式設定をユーザー定義で「00":"00」としてます。
これは左から2番目と3番目の文字(数字)の間に「:(コロン)」を入れるという意味です。
見た目は時刻ですが、中身は3ケタ~4ケタの数字が並んでいるだけです。
直感的にはこちらの方が入力しやすいと思います。
ただし、この場合の注意点としては、見た目は時刻に見えているだけで実際は3~4ケタの文字(数字)だということです。
時間の足し算引き算はできません。(計算はできるが時間計算の結果は正しくない)
できるようにするには数値または時刻に変換しなければなりません。
文字列を数値や時刻に変換してみる
今回は次の3つのステップでやってみましょう。
- 文字列から「時間」と「分」を取り出す
- 「時間」と「分」を一つの「数値」へ変換する
- 「数値」を「時刻」へ変換する
途中でTIME関数を使って時刻にすることもできますが、ここでは数値の変換と書式設定のみで表現していきます。
文字列から「時間」と「分」を取り出す
先ほどのサンプルをつかいます。

B2セルに入ってる910を「時間」と「分」に分けます。
まずは「時間」の取り出し。この場合ROUNDDWN関数が使えそうです。
100で割ることで「分」以下を小数点以下にして切り捨てます。こうすることで「時間」の整数のみが残ります。
910÷100=9.10 小数点以下切り捨て → 9

次に「分」の取り出し。ここは右から2ケタがほしいのでRIGHT関数を使いましょう。

910から「時間」9と「分」10が別々に取り出せました。
「時間」と「分」を一つの「数値」へ変換する
次に「時間」と「分」を合わせて一つの「数値」へ変換します。
「数値」に変換しておくと、四則計算やIF関数などの条件式をつけるときも相性がいいので一旦「数値」にします。

「時間(時)」はそのまま使います。
「分」は一周が60分の60進法なので、60で割ることで普段私たちが使う10進法に変換できます。
この2つを足した数値が時刻を変換したものです。

9:10が9.17の数値になりました。
「数値」を「時刻」へ変換する
最後にこの「数値」を「時刻」へ変換します。

「数値」から「時刻」への変換は24で割ればOKでしたね。

セルの書式を「時刻」に変えれば完成です。
時間の考え方まとめ
今回はエクセルにおける時間の考え方、「文字列」・「数値」・「時刻」の変換と時刻の便利な入力方法について記載しました。
例えば始業9:10、終業18:25、途中1時間の休憩、この場合の実労働時間は何時間何分かという計算をしてみます。

答えは8:15、 8時間15分という結果がでました。
「:(コロン)」や「.(小数点)」を入れるよりも4ケタまでの数字を直感的に入力した方が簡単ですし、
時間計算するときも時計とにらめっこしながら足し算引き算しなくても済むので、一度このような数式を組み込んでしまった方が便利です。
例にあげたように労働時間の計算などで活用できるので、ぜひ試してみてくださいね。